プロペシアは薄毛に効かないって本当?使用法や症状の間違いが原因かも

AGAの薬プロペシア:実は薄毛に効かないという噂が!?

薄毛治療の薬として知られている「プロペシア」ですが、「薄毛に効果がない」「飲み続けても効かない」などとネットで悪い評判も聞きます。お金をかけて薄毛治療することを決心しても、効果がないと言われると不安ですよね。あまり知られていませんが、プロペシアには本来の効果効能や、有効に治療するための注意点やポイントがあります。この記事では、プロペシアの使用法やAGAの症状による効き目の間違いなどについて丁寧にご説明いたします。

 

 

プロペシアを飲んでも効果がないと思ってしまう原因とは?

プロペシアを処方されて飲んでいる人が「髪が増えたという実感がない」「全然効かない」と評価してしまうのには、いくつかの原因があります。それは、プロペシアにどんなことを求めているかによって違いがあります。「フサフサになりたい」というかたと「これ以上の抜け毛を減らしたい」という人では、そもそも期待値が違うといえるでしょう。また、AGA専門病院の医師から「これを飲めばハゲが改善して髪が再生しますよ」と、言われて期待してしまったケースもあります。ですが、プロペシアはあくまでも現状維持のための薬であって、発毛の薬ではないのです。

 

プロペシアは正しい使用期間を守る必要がある

そもそも、プロペシアでの治療には時間がかかります。男性型脱毛症であるAGAの治療は、風邪のように薬を飲めばすぐに効果が実感できるわけではありません。プロペシアは早くても3ヶ月、通常6ヶ月ほど連続で服用することで、やっと効果を得ることができます。プロペシアの効果が実感できるまでに時間がかかる理由として、人間の髪が生えるサイクルの仕組みがあります。人の髪は成長期、退行期、休止期の流れを繰り返して髪が抜けたり生えたりします。これをヘアサイクルといい、1周するまでには2~6年かかります。ですがAGAになるとヘアサイクルが乱れて、成長期が数ヶ月~1年で終了してしまいます。そのため髪が充分に成長できず、途中で細く弱い毛になったり抜け落ちてしまいます。プロペシアはヘアサイクルの周期を改善させ、AGAの進行を止める薬です。髪の毛は1本1本が別々のヘアサイクルで成長しているため変化がわかりにくく、効果が出ていることを実感するためには少なくとも3~6ヶ月はかかるというわけです。

 

プロペシアは間違った用法で服用してもダメ!

プロペシアは数ヶ月間継続して服用することで、効果が実感できると前述しました。すぐに効果が現れないため、幻滅して服用を途中でやめてしまったり、飲み忘れてしまっては効果が出にくくなります。また、副作用を心配して勝手に量を減らしても効果が期待できなくなるといえるでしょう。プロペシアを処方されたかたは、必ず医師や薬剤師に指示された使用法や容量を守って服用するようにしましょう。

 

プロペシアはAGA専用薬:AGA以外の薄毛には効かない

AGAは、男性ホルモンが毛母細胞を刺激することによって起こります。プロペシアは、その男性ホルモンが作られることを抑えることでAGAの進行を遅らせます。そのため、AGA以外の原因によって起こる薄毛には、プロペシアが効かないこともあります。例えば、精神的な悩みなどが原因となっている円形脱毛症や皮脂分泌の異常によって起こる脂漏性脱毛症、フケが毛穴を塞ぐことによって起こるひこう性脱毛症はAGAとは原因が違うため、プロペシアが効かない場合があります。

 

徹底解説!プロペシアの正しい効果とAGAの症状の関係性

「プロペシアには育毛効果がある」などの間違った効果の知識や、「プロペシアを飲み続けているのに抜け毛が増えてしまった」などの口コミを読んで誤解することにより、服用をやめてしまう人が数多くいます。ですが、プロペシアの正しい効果とAGAの症状をちゃんと理解していれば、諦めずに服用し続けるのが重要だとわかっていただけるはずです。以下ではプロペシアを使った薄毛治療の対策とメリットやデメリットについて解説いたします。

 

 

プロペシアは増毛効果があると誤解されがち

プロペシアは増毛を促す薬ではない

プロペシアは日本では2005年に発売された、AGA専門の治療薬です。男性型脱毛症のAGAは、男性ホルモンであるテストステロンが、5aリダクターゼという還元酵素によって、ジヒドロテストステロン(DHT)に変化することが原因で起こります。DHTはヘアサイクルを乱し、通常2~6年かけて長く太く成長する髪の毛が、数ヶ月~1年で抜け落ちてしまうために薄毛になってしまいます。プロペシアはこの5aリダクターゼの作用を抑制することでDHTの発生を阻害し、その結果としてヘアサイクルを正常に戻す作用のある薬です。ヘアサイクルを正常に戻すことで薄毛の進行を遅らせることはできますが、発毛の効果はありません。

 

プロペシアの「初期脱毛」期間のせいで誤解する人も

プロペシアを投与したことで、かえって抜け毛が増えたと感じる人もいます。これは、プロペシアによる初期脱毛(休止期脱毛)が起こっている可能性があります。初期脱毛は、プロペシアを飲み始めて急に抜け毛が増加する現象です。一般的には飲み始めた直後から、1ヶ月目にかけて現れるとされています。個人差が大きい現象なので、200本以上抜ける人もいればまったく抜けない人もいます。ですが、初期脱毛は効果が出ているサインでもあります。プロペシアは髪の元となる細胞の分裂を活発化します。それによって新しい髪が作られ、古い髪が新しい髪の成長で押し出されて大量に抜けるようになるのです。初期脱毛は1週間~3ヶ月程度で治まり、その後は服用前の状態より髪が成長します。初期脱毛が起こるのはヘアサイクルが戻って髪が成長しようとしている証拠なので心配することはありませんが、もし不安であれば処方してくれたクリニックに相談しましょう。

 

プロペシアを続けて服用すると薬物耐性ができる?

「プロペシアを飲み続けていると耐性ができて効かなくなる」という評価もあります。ここでいう耐性とは、「薬物耐性」と呼ばれるもので、同じ薬を長年使っていると同じ効果を得るために、どんどん量を増やしていかなくてはならなくなる状態を指します。薬物耐性がある薬で代表的なものに、睡眠薬や麻薬などがあります。また、アルコールやニコチンなども徐々に同じ量では満足できなくなることで知られています。ですが、単刀直入に言うとプロペシアには薬物耐性はありません。プロペシアは飲んでいる間はずっと、同じ効果を保つことができます。プロペシアを製造、販売しているMSDという会社では、3年分の臨床成績を公開しています。その結果、3年間内服を続けたかたの98%がAGAの維持と改善ができたと検証されています。プロペシアは2005年に発売されているため、初期から飲み続けている人たちは10年以上経っていることになります。服用を続けて10年経てば、AGAの影響がなくても毛母細胞は加齢によって衰えてきます。つまり、ずっと飲み続けている人たちはプロペシアの耐性ができたのではなく、時間とともに薄毛がゆっくりと進行していったと考えられるのです。

 

 

併用で効果倍増:プロペシアとミノキシジルの関係

プロペシアで薄毛の進行を抑え、ミノキシジルで育毛を促進

ミノキシジルは、もともとは血圧を下げる薬として開発されました。血管を拡張させることで血圧を下げるのですが、その血管を広げる作用を利用して頭皮の血管を広げて血流を良くし、毛穴に栄養が充分届くようにします。それによって、ミノキシジルにはAGAの改善を見込めることが研究でわかっています。つまり、プロペシアで男性ホルモンを抑えて薄毛の進行を抑制し、ミノキシジルによって頭皮の血行を良くして発毛を促せばダブルパワーで育毛を促進するベストコンビとなるのです。

 

プロペシアとミノキシジル:併用しても大丈夫?リスクは?

プロペシアとミノキシジルは併用可能であり、日本皮膚科学会はプロペシアとミノキシジルの併用を強く推奨しています。両方を使うことで、副作用やデメリットなどは特にありません。前述したように、プロペシアは薄毛の進行を抑える薬で、ミノキシジルは発毛を促す薬です。両方を使うことで薄毛を抑えながら増毛を促し、効率も良くなります。ですが、プロペシアとミノキシジルを使用するには、それぞれの注意点をチェックしましょう。

 

プロペシアは服用前に事前検査が受ければOK

まれに、プロペシアが効きにくい体質の人がいます。AGAはジヒドロテストステロン(DHT)という脱毛ホルモンが深く関係しています。DHTにアンドロゲンレセプターという物質が反応すると、AGAが進行しやすくなります。このアンドロゲンレセプターの感受性が高い人は結果的にAGAを発症しやすくなり、プロペシアも効きにくくなります。プロペシアが効きにくい体質かどうかは、専門クリニックで遺伝子検査を行えば判断できます。

 

ミノキシジルのデメリットと副作用について知っておくと安心

AGA治療用のミノキシジルには、1~15%ほどの有効成分ミノキシジルが配合されています。この成分は、まれに頭皮のかぶれや痒みといった副作用を引き起こすことがあります。そのため、頭部がかぶれやすいかたた肌が弱いかたは、事前に医師に相談するようにしましょう。

 

 

プロペシアが効かない場合のポイントまとめ

・プロペシアは育毛してハゲを改善するための薬ではなく、抜け毛を抑えて薄毛の進行を抑制するための薬。
・効果が現れるのは3~6ヶ月の期間が必要。そのため、途中で服用をやめると効果がない。
・プロペシアはAGA以外の薄毛の症状には効かない場合もある。
・プロペシアを服用すると髪の細胞を活性化させるため、新しい髪の毛に押し出されて古い髪が大量に抜ける初期症状が起こることもある。
・血管を拡張させて血流を良くして発毛を促進させるミノキシジルと併用することで、より高い効果を発揮する可能性がある。

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